“飾るまでのストーリー”が詰まった、アートフラワーの花瓶セット|メリアルームの制作の裏側
こんにちは、アートフラワーギフト専門店「メリアルーム」の青山です。
私たちは、“枯れないお花”である「アートフラワー(造花)」を使った、特別な日のためのギフトをお作りしています。
本記事では、そんなメリアルームの「ものづくり」や「おもてなしの心」を支える、舞台裏の取り組みについてご紹介します。
東京・南青山のアトリエから全国へ
メリアルームは、実店舗を持たず、東京・南青山にあるアトリエ兼オフィスで運営を行っています。
このアトリエで、経験豊富なフローリストが一つひとつ手作業で仕上げるアートフラワーギフトは、全てが一点もの。お花が枯れないだけでなく、贈る相手の心に長く残るギフトを目指しています。
ネット×アトリエでのフラワー相談
ご注文は、オンラインショップから24時間いつでも可能です。商品ページには実際の写真を多数掲載しているため、細かなデザインやサイズ感までご確認いただけます。
また、東京・南青山のアトリエでは、専任のギフトコンシェルジュによるご案内も行っています。実際に商品を手に取りながら、ご相談・注文が可能です。
フローリストが語る“花贈りのリアル”
メリアルームのフローリストには、結婚式場やホテル装花での豊富な経験をもつスタッフが在籍しています。
実際に生花を扱い続けてきたからこそ、アートフラワーを提案する際にも、リアルな花の特徴や注意点を踏まえたアドバイスが可能です。
バラを贈るときのポイント
バラを贈りたい方の多くは、プロポーズや結婚式など「ここぞ」というシーンをご検討されています。
私が特に気にしていたのは、「バラの本数」です。「どのような用途で渡すか」によって、「贈りたい本数」にも気を遣えると上級者だな、と思います。
また、色にも意味があります。私が以前勤めていた式場では、「友情」を意味する黄色いバラは、プロポーズや結婚式では控えるようにしていました。
こうした花の意味を知って選ぶことができれば、相手への想いもより深く伝わるはずです。
旬のひまわりを贈るポイント
夏の定番である「ひまわり」は、見ているだけで元気をもらえる花。
ですが、バラと違って通年で出回っている花ではないため、贈る時期には注意が必要です。もし、夏以外の季節に生花のひまわりを贈りたいとお考えであれば、事前に花屋さんへ問い合わせておくと安心です。
また、ひまわりは1輪の存在感がとても強く、茎や葉も大きめ。花束にする場合は、大輪を集めると全体的にボリュームが出やすいため、“中輪”を選ぶと、サイズ感がちょうどよくまとまりますよ。
生花ならではの注意点
生花のギフトはとても美しい反面、注意してほしい点もあります。特に、夏場は温度管理がとても難しいです。切り花の花束を長時間のお持ち歩きする際はご注意ください。
また、108本のバラや大輪のひまわりなど、ボリュームのある花束はとても豪華ですが、もらった後に飾るための「花瓶」がないと、お相手を困らせてしまうこともあります。
本記事の目次紹介
贈った後の“飾る”ところまで考えて選ぶと、より気遣いのあるギフトになりますよね。
私たちは、お客様の「こうしたい」に寄り添いながら、より良いギフト選びをお手伝いしています。
さて今回は、メリアルームこだわりの「花瓶セット」ギフト誕生秘話と、“お水がいらない花瓶”に、あえて「お水が入っているように見える」魔法のような技術を施している、特別な仕掛けをご紹介します。
アートフラワーが、
贈り物に向いている理由
生花ならではの美しさや香りは、とても魅力的です。
けれども、プロポーズや記念日など“大切な一日”には、花をサプライズで持ち運ぶ計画や、渡すときの「状態の良さ」も重要なポイントになります。
そんな不安をまるごと解消してくれるのが、メリアルームの「アートフラワーギフト」です。
サプライズを成功させやすい
たとえば、ひまわりや桜などの季節限定の花は、生花では入手時期が限られてしまいます。
一方、アートフラワーであれば、いつでも旬の花を満開の状態で贈ることができるのです。
また、花の傷みを気にせずに持ち運べるため、ホテルやレストランへの直送や、旅行中の移動にも安心。
「彼女にバレずに渡したい」「完璧なタイミングで演出したい」そんな願いも叶いやすく、プロポーズや記念日のサプライズにぴったりです。
一番きれいな状態がずっと続く
アートフラワーの魅力は、“もらった瞬間”だけでなく、“そのあともずっと美しい”ということ。
つぼみの開花を待つことも、枯れていく心配もなく、いつまでも最高の咲き姿を楽しめる“特別なギフト”として、アートフラワーは多くの方に選ばれています。
もらった瞬間から、
“飾れる”サプライズギフトを目指して
メリアルームのフラワーギフトは、「もらったあと、すぐに飾れること」を大切にしてデザインしています。
せっかく素敵なお花をもらっても、「花瓶がない」「インテリアに合う器がない」と悩ませてしまってはもったいないですよね。
贈られた瞬間からすぐに楽しんでもらえる——
そんな“受け取った後の体験”まで考えた設計が、私たちのギフトづくりのこだわりです。
“水替え・花瓶いらず”で飾れる設計
花がしおれる心配がなく、お手入れも不要なので、贈ったあともずっと美しい姿を保ってくれます。もちろん、お水の準備も水替えも必要ありません。
花瓶がセットなので、「飾るために何か用意しないと…」といった不安なく、気軽に受け取っていただけます。
魔法のお水「マジカルウォーター」
メリアルームのフラワーギフトには、よく見ると花瓶の中に透明な“水”が入っているように見えるものがあります。
この透明素材の正体は、私たちが「マジカルウォーター」と呼んでいる特殊な樹脂です。
名前に“ウォーター”とついていますが、液体ではなく固められています。見た目は本物のお水のようでありながら、枯れないアートフラワーにぴったりな“魔法の仕掛け”なんです。
透明樹脂で作る“水のような演出”
マジカルウォーターは、とろみのある透明な2種類の液体樹脂を混ぜ合わせます。液体がしっかり混ざり合うと、化学反応によってゆっくりと硬化する素材なのです。
花瓶にアートフラワーを活けた状態でこの樹脂を流し込み、じっくりと固めていくことで、“まるで本物のお水が入っているような”見た目に仕上がります。
マジカルウォーターが叶える
“リアルさ”と“美しさ”
見た目も使い勝手もスマートな“魔法のお水”マジカルウォーター。
ここではその魅力を2つの視点からご紹介します。
リアルな花活けアレンジが可能に
マジカルウォーターを使うことで、まるで生花を花瓶に活けたかのような自然なデザインが実現できます。
さらに、硬化前にグリッターなどのラメ素材を混ぜることで、通常の水では演出できない“華やかさ”や“特別感”を表現することも可能です。
お花の存在感をより引き立たせる、メリアルームならではのアレンジテクニックです。
倒れても崩れない、飾る工夫
マジカルウォーターは、花と花瓶をしっかり固定してくれる役割も果たしています。
まっすぐバラが伸び美しいシルエットに見え、花瓶から見える茎の長さや束ね方も計算されたデザインです。
万が一花瓶が倒れてしまっても、水も花もこぼれないので、ガラスの破損リスクまで抑えられるように設計しています。
マジカルウォーター制作の裏側
私たち制作スタッフが、生花の仕事から“アートフラワー”の世界に飛び込んだとき、まず驚かされたのが、完成度の高さでした。
特に「まるで水に活けたように見える造花の花束」を目にした瞬間の衝撃は、今でも忘れられません。
花瓶の中に水が入っているように見せる“マジカルウォーター”の存在は、アートフラワーの可能性を大きく広げてくれるものでした。
ここでは、そんな魔法のような演出が、どのような工程で作られているのかをご紹介します。
3工程に込めた職人技

マジカルウォーターの制作は、以下の3ステップで進みます。
1. 2種類の液体を、同じ分量で混ぜ合わせる
2. しっかりと混ぜた液体を、丁寧に花瓶へ流し込む
3. 温度管理しながら、ゆっくり硬化させる
一見シンプルな作業のように思えますが、どの工程も小さなミスが仕上がりに大きく影響するため、細心の注意が求められます。
特に「透明感」「硬化までの管理」「不純物の有無」は、美しさを左右する大切なポイント。私たちスタッフにとっても、毎回“緊張感”を持って取り組む作業のひとつです。
完成度を左右する2つの注意点
マジカルウォーター制作の中で、特に気をつけていることが2つあります。
・花瓶と液体に“不純物”を入れないこと
・2つの液体を“しっかり均一に”混ぜ合わせること
どちらも一見当たり前のように感じますが、繊細で難しいポイントです。
小さなホコリや気泡でも、硬化後に取り除くことができないため、完成度に直結します。
そのため、花瓶の検品から混合・硬化まで、集中して作業を進めています。
固めるまでが勝負!職人の繊細な技術
マジカルウォーターは、流し込んだあとすぐに固まるものではありません。約16時間かけて、ゆっくりと硬化していく“時間のかかる魔法”です。この繊細な工程は、気温や手元の感覚によって大きく左右されます。
メリアルームでは、数値でコントロールしきれない“感覚”の領域に、ものづくりの技術が詰まっています。
透明な液体と、見えない気候を相手にするこの作業は、まさに職人技そのもの。日々の経験と集中力が試される工程です。
花瓶にバラを挿す位置調整
液体が硬化すると、まるでシリコンのように柔らかく弾力のある樹脂状になります。
一度固まるとやり直しはできません。だからこそ、花瓶にお花を挿す工程では、細かな調整を何度も繰り返します。
バラの向きが少し傾くだけで、完成時の美しさが変わるため、最終的な印象を想像しながら“見えない部分”にも神経を研ぎ澄ませて作業をしています。
透明感を維持する温度管理
美しい“水の透明感”を再現するために、気温と室温のコントロールが重要です。
特に注意したいのが「気泡」。室温が安定しないと、液体に含まれた空気が硬化過程で泡になって残ってしまうのです。
メリアルームでは、仕上がりの基準を満たさないものはお客様へお届けできません。
だからこそ、アトリエでは日々の天候に向き合いながら、花瓶の保管場所や作業スペースの空調まで、スタッフ一人ひとりが責任をもって管理しています。
なぜ「花瓶セット」にこだわるのか?
マジカルウォーターの導入よりも前から、メリアルームでは“花と花瓶がセットになったギフト”を定番スタイルとして展開してきました。
その背景には、実際にお客様から伺った「花をもらったけど、飾る花瓶がなくてそのまま…」という声があったからです。
想いを込めた大切なフラワーギフトを、そのまま眠らせてしまうのではなく、すぐに飾って楽しんでもらえる形で届けたい。その願いから、私たちの“花瓶セット”のギフトはスタートしました。
贈り主と受け取り手、ふたりの願いから
アートフラワーとはいえ、その見た目は生花のようにリアル。
「生花のような花束をプレゼントしたい」という贈り主の想いに応えるデザインを考える中で、同時に「どうやって飾ればいいのか不安」という、もらい手の声にも寄り添いたいと思いました。
この理想を形にするために、私たちは「すぐに飾れる」という視点で、花瓶とのセット販売を追求し始めました。
「すぐ飾れる」ギフトデザインの誕生
試行錯誤の末、辿りついたのは“花瓶ごとラッピング”されたスタイル。
アートフラワーを丁寧に束ね、そのまま花瓶に挿した状態をラッピングすることで、「手渡す瞬間は花束、開けた瞬間からはインテリア」という、感動の二段階演出が完成しました。
ラッピングのリボンをほどくと、中から現れるのは“花瓶に活けられた花束”。
そのままお部屋に飾れるため、特別な思い出をそのまま形にして、日常に寄り添わせることができるのです。
花瓶と花を“固定”するという発想
私たちメリアルームが大切にしているのは、“もらったその日から飾れる花ギフト”です。
このコンセプトの根底には、「生花のようなリアルさ」と「アートフラワーならではの扱いやすさ」を両立させたいという想いがあります。
生花を花瓶に活けたような自然な佇まいを、アートフラワーでも叶えたい。そのために辿りついたのが、マジカルウォーターを使って花と花瓶を固定するという、私たちならではのデザインでした。
花束のラッピングを活かすために
「花束のようにラッピングして渡したい」
「もらったあとはすぐに飾って楽しんでほしい」
このふたつの想いを両立させるために、私たちは“ラッピング+花瓶”というギフトスタイルを選びました。
一般的に生花は、渡したあとは花瓶に活けて水を換え、手間をかけて楽しむ必要があります。
けれど、アートフラワーなら手間なく楽しめる──
その利点を活かし、最初から花瓶にセットしてお届けすることで、「受け取ってすぐ飾れる」という新しい花ギフトが完成しました。
花瓶は「付属品」ではなく“主役”
メリアルームにとって、花瓶は“ギフトの一部”ではなく、“ギフトそのもの”です。
お花のデザインと同じくらい、花瓶のデザインや素材感にもこだわり抜いています。
✓ 贈られた花がより美しく見えること
✓ お部屋の雰囲気になじむこと
✓ 長く飾ってもらえること
こうした想いから、「あとで渡す」「別で用意する」といった“付属品”としての扱いではなく、花と花瓶をひとつのセットとして仕立てています。
固定だからこそ守れる品質
花瓶を固定しない状態では、以下のようなリスクがありました。
・ラッピングが崩れてしまう
・花瓶が袋から抜け落ちる
・配送中の振動でデザインが崩れる
贈る方にも、受け取る方にも、不安を与えるようなことがあってはいけない。
そう考えた私たちは、ギフトの完成度と品質を守るため、花束と花瓶を一体化させる“固定”をさせることにしました。
こだわりが詰まった
「メリアルームの花瓶セット」
“花束を抱えて手渡す”
──そんなシーンを想定したとき、生花のような美しい見た目でありながら、ラッピングをほどいた瞬間に“作り物っぽく”見えてしまっては意味がありません。
だからこそ、マジカルウォーターによるリアルな質感と、花瓶やラッピングの細部に至るまで、細かくデザインにこだわりました。
完成したのは、“贈る瞬間”から“飾る日々”まで寄り添える、唯一無二のフラワーギフトです。
飾る場所を想定した花瓶選び
花瓶選びの基準は、「部屋に自然になじむこと」と「高級感を感じられること」でした。
最終的に選定したのは、透明感があり重厚な“ガラス製花瓶”。手に取った瞬間にひんやりとした艶やかさを感じられ、「ガラスであること」がひとつの価値になるよう意識しました。
また、重心のあるしっかりとした形状にすることで、置く場所を選ばず花束をしっかり支えてくれるデザインにしました。
崩れないラッピング技術
私たちが大切にしているのは「渡す瞬間の感動」。
そのためには、ラッピングが崩れたり、花瓶が抜け落ちたりしてはいけません。
リボンの結び加減、底面のたるみ、花瓶の形状に合わせた包み方──。生花とは勝手が違うため、スタッフ全員が一から“手の感覚”を覚える必要がありました。
経験を積み重ねた今では、ガラス花瓶とラッピングが美しく調和した、安定感ある贈り方ができるようになりました。
アートフラワーだから実現したデザイン
魔法のお水「マジカルウォーター」が入っている商品は、飾った時にリアリティを引き出しながら部屋に馴染む。そんな素敵な魅力があります。
これはアートフラワーだからこそ実現できたデザインです。水がこぼれる心配もなければ、花が傷む心配もない。
花瓶の中に満たされた“マジカルウォーター”が、リアルな美しさを生み出しながらも、ずっと変わらぬ姿を保ち続けてくれます。
まとめ|贈る想いをカタチにするギフトへ
今回ご紹介した「マジカルウォーター」の裏側や、花瓶にこだわる理由からも、メリアルームが大切にしている想いを感じていただけたのではないでしょうか。
私たちは、お渡しの瞬間の感動だけでなく、「もらったあと」の気持ちも大切にしています。
だからこそ、“もらってすぐ飾れる”デザインや、“花束と花瓶を一緒に贈る”スタイルを追求してきました。
水やりの必要がないアートフラワーだからこそ実現できた、花瓶ごとラッピングされた花束。お相手がウキウキしながら「どこに飾ろうかな?」と考える──そんな幸せな余韻まで、私たちはデザインしているのです。
ぜひ、あなたの大切な人へのギフトに。
“世界にひとつだけの、枯れない花”を